テストに向けて必死に自習に励んでいますね！

この疑問に対して

「勉強は将来役に立つんだよ。

だから嫌でもやらなきゃいけないんだよ」

「嫌なことを乗り越えていく必要があるんだよ」

といろいろな答えがあると思います。

もちろん、目の前の子供によって

答え方が変わってくるとおもうのですが、

ここでは、答えの内容そのものではなく、

その質問を受けたときのこちらの姿勢について

お話ししたいと思います。

やってしまいがちなのが、

「相手の意見を安易に一般化してとらえてしまい、

それに対するこちらの反論をぶつけてしまうこと」

です。

どういうことでしょうか？？

「なんで勉強しなきゃいけないの！？」

という言葉だけをとって、

「なるほど、この子は勉強が嫌いなんだな。

勉強がしたくないんだな。

だったら勉強の面白さを教えてあげよう」

と思ったとします。

そしてなぜ勉強が面白いのか、

役立つのかを説明し、

「だから、勉強が嫌いかもしれないけど、

やっていった方がいいよ」

と諭します。

ここで問題なのは、

「相手の言葉尻だけから

相手の考えや言いたいことを

簡単に想定してしまっていること」です。

以前の記事で、無意識の話をしましたが、

こういうときこそ、

「子供は今、本当は何を言いたいのだろう？」

と考えてみて下さい。

そのためには、

まず、いろいろ子供に聞かなければいけません。

人間は無意識が８～９割！でしたね！

さて、実際に私がどんな会話をしたのかを

お伝えします。

生徒「なんで勉強しなくちゃいけないの！？学校嫌い！」

井口「おー、怒ってるの？」

生徒「そう！あんな学校やだ～行きたくない」

井口「じゃあさ、どんな学校だったら行ってみたいと思う？自分が総理大臣だったとしたら、

どんな学校を作ってみたい？」

生徒「え・・・えーとね・・・。

まず教室がきれいで、制服がおしゃれで、

先生が若くて面白くて・・」

井口「おーいいね！そこではどんな勉強をするの？内容は丸ごとかえちゃう？」

生徒「んー・・でも内容は別にいまのままでいいかも」

井口「あれ？勉強嫌なんじゃないの？」

生徒「勉強が嫌っていうより、教室も汚いし、

先生もおじさんで好きじゃなくて、しかも偉そうで・・」

こんな会話でした。

この生徒はつまり、

やっている勉強の内容に不満があるのではなく、

その勉強をしている環境に不満がある

のでした。

しかしそれを自分で言語化するのがうまくいかず、

「なんで勉強しなければいけないのか」という、

よく耳にするセンテンスに

飛びついてしまったのです。

もしこのとき

「そうか。君は勉強が嫌いなのか。

勉強って実は面白いんだよ」

と言ってしまうと、

「そうじゃないんだけどなあ」

というすっきりしない気持ちが邪魔をして、

こちらがどんなにいい話をしても

入っていきません。

もっと悪いことに

「そうか、自分は勉強が嫌いなんだ」

と間違った自己意識を植え付けてしまうかもしれません。

このように、子供も自分の言いたいことを

言えていないことがあるのです

まず、言葉尻をとらえるのではなく、

様々な質問をして、

子供自身に自分の意見を見つけてもらい、

それに対してこちらの意見を言っていく。

この手順を取らないと、いくらいい話をしても、

子供の心には響かないです。

成長とは、子供が大人になっていく過程です。

その中で自分の内面を見つめなおし、

自分の意見をもち、

一人の人間として自律していくのです。

しかしそれは一人では難しく、

大人という他者がいなければ、

なかなか難しいものです。

これからも生徒さんの自律をサポートするべく、

様々な形でコミュニケーションをとっていきたいと思います。

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投稿日時：2018-06-12 08:58:46

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