こんにちは!
世田谷校の教室長の井口です!
教室長を長年していると、
よく「自立的(自律的)な勉強をしてほしい」という
願いを保護者様の口からお聞きすることがあります。
多くの人が共感する願いだと思うのですが、
果たしてどのように生徒の自立性(自律性)を高めていけばよいのでしょうか。
今日はそのお話をしてみたいと思います。
自律して学習に向かうことができれば、学力はグングン伸びます!
自律性を高めるポイントとは?
生徒の自律性を高めるポイントはズバリ
「子供の課題(問題)を奪わないこと」です。
私たち大人・指導者は無意識に「子供の課題を奪って」しまっているのです。
どういうことでしょうか?
今回は高校1年生のAくんについてお話しようと思います。
彼は中学生の頃から塾に通ってきてくれ、
高校受験の時には人がかわったように勉強をしていて、底力を感じさせる生徒でした。
高校受験合格後も大学受験に向けて塾で勉強を頑張ってくれていて、
「最低でもGMARCH(※1)、できれば国公立大学に行きたい」
という高い目標を持っています。
※1 GMARCHとは、6つの有名私立大学(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)の頭文字をとった呼称です。
ただ最近のAくんの授業を遠くから見ていると、
「ちょっと気が抜けているなあ」と思うことがしばしばありました。
つい先日の授業でも、二週間後に迫った定期試験への学習計画を作るために
授業後に残っていましたが、その学習計画の内容がいわゆる「やっつけ仕事」でした。
直近の定期試験の点数を上げるためには、私が学習計画の内容を手直しするなど、
つきっきりで指導をする、というのも1つの手です。
しかし、今のAくんの自律性を高めるには、むしろ一度突き放して見た方が良いと思いました。
そこでAくんを捕まえて少し話してみました。
授業意外にも、必要なことは時間を惜しまず話します。
実際のAくんとの会話
井口「おいA、なんか気が抜けてるな。」
Aくん「いや〜そんなことないですよ・・」
井口「週末なにしてたの?」
Aくん「ゲームしてました・・いや、勉強もちょっとはしたんですよ。」
井口「はっはっは!そうか。まあお前の問題だからな。塾は勉強の場所とやり方を提供するだけだ。
あとは君の問題。いまのままではどこも受からない。その結果をうけるのは先生じゃない、君。」
Aくん「そうですね・・」
井口「高校受験あれだけ頑張ったAならさ、やろうと思えばできるんだよ。やるかどうかは君が決めることだけどね。」
Aくん「そうですね。ちょっと考えます・・。」
いつもの私に比べると声のトーンをいくらか落とし、強めの口調で伝えました。
Aくんはその後少し考え事をしたり、自分が作った学習計画を眺めたりしていました。
数十分後、塾から帰るとき、Aくんが声をかけてくれました。
Aくん「先生。」
井口「お、どうした。」
Aくん「あの、次のテスト、取るので。」
井口「何を?笑」
Aくん「点を、です。」
井口「お、強気だね。その調子。期待してるよ。」
Aくん「はい。じゃあさよなら!」
Aくんはここ数週間で一番よい顔をしていたように思えました。
やはり底力のある子だなあと、微笑ましくなりました。
テスト前は良い顔をして勉強する生徒の姿をよくみます!
それは「誰の課題」なのか
目の前の定期試験という課題は、
指導者である私にとっての課題ではなく、Aくんにとっての課題です。
つきっきりの指導をしすぎると、Aくんの課題を私が奪ってしまうのです。
「Aくんが何点とるか」という課題が、
「私がAくんに何点取らせてあげられるか」という課題にすりかわり、
Aくんの自律性を奪います。
「そうか、これは自分一人でなんとかしないといけない問題なんだ」
と思わせることがまずは大事だと思い、このようなアプローチにしました。
生徒が直面している課題は、生徒にとっての課題であり、指導者にとっての課題ではない。
こういったシンプルなことを忘れず、生徒の自律性を引き出せる指導を今度もしていこうと改めて思います。
みなさまも是非「あえて突き放す指導」、試してみてください!
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