こんにちは、世田谷校の鈴木です。
さて、突然ですが
「アンダーマイニング効果」というものをご存知でしょうか?
アンダーマイニング効果とは、
「内発的に動機付けされた行動に対しても、
外発的に動機付けてしまうとモチベーションが低下する」現象です。
少し言葉が難しいので具体的に説明しますと、
内発的動機付け=自分自身のやる気
外発的動機付け=承認やお金などの報酬
などを指しているとお考えください。
つまりアンダーマイニング効果を簡単に言うと、
人間は自ら進んでやり始めたことでも、
報酬が目的になるとモチベーションを失ってしまう
というものです。
がんばっていたからご褒美をあげたら、やる気がなくなってしまった…!?
例えば、
・子どもが自分から親のお手伝いをしていたのに(内発的動機付け)
親からお小遣いが貰えたので(外発的動機付け)
その後はお小遣いがないと手伝いをしなくなった。
・漫画を描くのが好きで漫画家になったけれど(内発的動機付け)
本が売れると、お金のために漫画を描く感覚になり(外発的動機付け)
漫画を描くのが楽しくなくなった。
などが分かりやすいでしょうか。
アンダーマイニング効果の原因には諸説ありますが、
一般的に言われているのは、報酬を与えることで
課題の目的=報酬となってしまっているということです。
子どものお手伝いも、漫画を描くことも、
「報酬のためにやっているんだ」と脳が理解してしまうと
モチベーションが続かなくなってしまうわけですね。
反対に、報酬がなく「自分からやりたい!!」と思ったことは
課題=目的になっているためモチベーションを高く保てるというわけです。
自分から勉強したい!
この「アンダーマイニング効果」は当然勉強にも当てはまります。
勉強の目的が、何かの報酬になるのではなく、
学ぶことそのものや、自分自身の目標達成のために設定されていると
生徒さんのモチベーションは高いまま維持されることになります。
先日、とある生徒さんから
「先生、この単元がわからないので教えてください!」
と声をかけられました。
この子は、以前は勉強のモチベーションが高くない生徒さんでした。
自分から質問をするのも初めてだったと思います。
「どうしたの? 珍しいね」と声をかけると
「最近、勉強するのが楽しくなってきて…」
と言ってくれました。
何かきっかけがあったのかな?と思い、詳しく話を聞いてみました。
すると、この生徒さんはこれまで
「テストでいい点を取れば欲しいものが買ってもらえるから」(外発的動機付け)
という理由で勉強をしていたことが分かりました。
アンダーマイニング効果の例でいうと、良くないパターンです。
以前まで勉強へのモチベーションが低かった原因であると推測できます。
しかし、この生徒さんはラッキーでした。
ご褒美を目的に、嫌々ながらも塾で勉強を進めていくうち、
「塾でわからない問題がわかるようになるのが面白い」
「もっと難しい問題が解けるようになりたい」
と「自分から勉強したい」(内発的動機付け)気持ちが生まれたそうです。
外発的動機付けが内発的動機付けに
うまくすり替わったようでした✨
※注意※
これはたまたまうまくいった事例です。
アンダーマイニング効果通り、
ご褒美をぶら下げて勉強させると
モチベーションが保てないことのほうが多いため
皆様はご注意ください😅💦
勉強したいと思える場所に
この生徒さんは、いまはとても良いモチベーションで学習ができています。
何か報酬をもらえるからではなくて、勉強自体が目的になっているからです。
この状態が、人間のやる気をもっとも引き出すのです。
以前ブログで紹介したY君もモチベーション高く勉強を続けています!
Freewill学習塾では、普段の授業で生徒さんと一緒に目標を設定したり、
授業で「わかる!」を増やし自信を高めていくことで
「自分から勉強したい」気持ち(内発的動機付け)を高めるサポートをしています。
初めから「自分のために勉強する!」と思えている子は少数です。
先ほど紹介した生徒さんのように、
何かきっかけがないと意識を変化させるのは難しいです。
生徒さんたちに対して
「勉強したい!」「勉強って楽しいんだ!」
と生徒さん自身が感じるきっかけになれるようなサポートを
今後も心がけていきたいと思います。
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